みなし贈与

相続税法第9条の意義と考え方②

相続税法第9条の意義と考え方① https://manitax.jp/post-2797/  贈与税は、相続税の補完税です。贈与税が課税される行為について、将来に相続が生じるような特殊関係者での行為に限定されるべきであるとの考え方は一見もっともらしく見えます。  これについて、仙台地裁平成3年11月12日判決では、「贈与税の納税義務者を相続税の納税義務者とは別個に定めており、沿革的には贈与税が相続 […]

相続税法第9条の意義と考え方①

基本的な考え方  相続税法第9条は、単純贈与以外で対価を支払わない贈与について、譲渡当事者「外」の規定です。  相続税法第9条の趣旨については、みなし課税の対象とされる生命保険金、信託に関する権利等の事由のほか、「対価を支払わないで、又は著しく低い価額の対価で利益を受けた場合」にも同様に、その対価と時価との差額について贈与等があったものとみなすものと判断するというのが、通説の意義となります。  相 […]

相続税法第7条の意義と考え方③

相続税法第7条の意義と考え方② https://manitax.jp/post-2722/ ⑷ 10年以上前に流行った租税回避スキームとみなし贈与認定の関係  これをお話する前に「個人株主⇒個人間」における非上場株式の譲渡についての税務上の適正評価額のおさらいをしなければなりません。 ・オーナー系⇒オーナー系  相続税評価額 原則 ・オーナー系⇒少数株主   配当還元方式 ・少数株主⇒オーナー系 […]

個人⇒法人間の低額譲渡③

個人⇒法人間の低額譲渡② https://manitax.jp/post-2593/ さて、上記の裁判例等を総合勘案して、「著しく低い価額の対価」とはどの 程度に低いかというのが問題となります。 所得税法第59条第1項第2号(贈与等の場合の譲渡所得等の特例)  次に掲げる事由により居住者の有する山林(事業所得の基因となるものを除く。)又は譲渡所得の基因となる資産の移転があった場合には、その者の山林 […]

個人⇒法人間の低額譲渡②

個人⇒法人間の低額譲渡① https://manitax.jp/post-2593/ まずは先ほどあげた昭和53年5月11日裁判例です。 ○ 大阪地裁昭和53年5月11日判決 【非上場株式の時価/「低額譲受け」と「著しく低い価額」】 大阪地裁昭和45年(行ウ)第38号法人税贈与税更正処分取消等請求事件(一部取消し)(確定)〔税務訴訟資料第101号333頁〕 〔判決要旨〕  一般に財産の時価とはその […]