会計人のためのExcel活用術(28)

会計データの編集で押さえておきたいピボットテーブル(小口現金)

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 「ピボットテーブル」の機能を使った経理業務の提案への活かし方について具体的に見ていきたいと思います。今回は、小口現金の現状調査についてです。
 キャッシュレス化は経理業務の効率化を提案する場合の定番の1つです。
 現金出納業務ほど、経理業務の効率を下げるものはありません。
 ただ、イメージだけで、いきなり「小口現金を廃止しましょう」と提案しても、反発が起きてしまいます。そこで、「ピボットテーブル」を使って、現状の支払内容と、金額について調べてみます。
 他の方法でなく、なぜ「ピボットテーブル」を使うのかというと「手間がかからないから」です。
 通常業務に加えて、さらに現状分析までしている時間はとれません。
 でも「ピボットテーブル」を使えば、既に手元に存在するデータを使って、手間をかけずに実態を把握することができます。

 元データは、小口金の元帳データや、Excel表で現金出納帳をつけているのであれば、そのExcelデータでも構いません。
 日付、内容(相手科目)、金額がわかるデータであれば、何でも結構です。

 たとえば、「小口現金」という勘定科目を使って現金出納管理をしている場合を考えてみましょう。
 まず、「小口現金」の元帳データをExcelにダウンロードしてきて、これをピボットテーブルに読み込ませます。

 ポップアップ画面が表示されるので、そのまま「OK」をすると、ピボットテーブルのシートが新たに作成されます。

 ここで、右側の「ピボットテーブルのフィールド」にて、「日付」や「金額」項目を「行」や「列」にドラッグ&ドロップして、テーブルを作成します。

 たとえば、「相手勘定科目」と「相手補助科目」を「行」の欄に持っていき、「伝票日付」を「列」欄に持っていきます。
 「値」欄に「貸方金額」(出金額)を持っていき、月別・科目別の出金額を見てみます。

 現状、何にどれくらいの出金があるのか、少額なものは立替精算に出来ないか、あるいは会社への請求書払いに切り替えられるものがないか等を把握します。
 気になるところをダブルクリックすれば、その明細も見ることができます。

 もちろん会計ソフト上でも同じような集計をすることは可能ですが、科目別内訳金額を出すとなると、それなりに手間がかかるので、ピボットテーブルに読み込ませて、集計させてしまったほうが早いです。

 あわせて、件数も調べるようにします。
 同じ表で「値」(貸方金額)の集計方法を「合計」から「個数」に変更すれば、月別・科目別の出金件数表に切り替わります。

 事実を把握した上で、金額的にも件数的にも少ないものは、立替えてもらい、立替経費精算してもらうよう提案します。
 金額の大きなものは、そもそも会社への請求書払いや口座振替にできないかを検討します。

 「小口現金の廃止」を進める際に、「こんな支払いや、こういったケースがあるので、全廃は難しい」という話が必ず上がってきます。
 そんなときに、ピボットテーブルを使って、発生金額や件数といった事実をもとに、どれくらい難しいのかを把握します。
 イメージや印象だけで話しているよりも、有益な話し合いを行うことが出来ます。
 「確かにこの支払いは、切り替えられそう」、「発生件数から小口現金でやらなくてもよい」といった具体的な話が出来るようになります。
 「ピボットテーブル」の機能を使えば、既存の会計データを使って、手間ひまかけずに、簡単に調べることが出来るので、改善提案のきっかけとして是非検討してみましょう。
 次回も引き続き、「ピボットテーブル」を活用した経理の改善提案の例について、みていく予定です。

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