会計人のためのExcel活用術(17)

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 今回は、会計データの編集をする際に覚えておくと便利な「ショートカットキー」についてご紹介します。
 誰もが知っている代表的な「ショートカットキー」には、「Ctrl+C」(コピー)や「Ctrl+V」(貼り付け)などがあります。
 その他にもExcelには沢山の「ショートカットキー」が用意されています。
 これらの中から会計データの編集でよく使うものについてご紹介します。

(1)誰もが知っている超基本

 とりあえず最初に紹介だけしておきます。
 「Ctrl+C」、「Ctrl+X」、「Ctrl+V」については説明するまでもないでしょう。
 ほとんどの人が使いこなしている「ショートカットキー」だと思います。
 これらに加えて、「Ctrl+S」(上書き保存)も割とよく使う「ショートカットキー」になりますので、あわせて押させておきましょう。

 これらについては、会計データに限らず、かなりよく使うものになります。
 Excelを使っている人であれば、自然と覚えてしまっているレベルのものですので、どちらかというとショートカットキーで操作する方が普通で、マウス操作する人の方が少ないかと思います。

(2)会計データの編集で知っておくと便利なもの

 もちろん、マウス操作でも可能ですが、これらのショートカットキーを知っておくと、大量のデータ編集をする際の煩わしさが軽減されます。

(2)-1 Ctrl+↑↓← → :値が入っている最後のセルまでジャンプ

 大量のデータの場合に、一番最後の行までカーソルを移動させたい場合に、よく使うショートカットキーです。
 「Ctrl」キーと一緒に移動したい方向の矢印キーを押します。そうすると、その方向で値が入っている最後のセルまでジャンプすることが出来ます。

 同じように、行数が多いデータの場合には、縦方向(↑↓)に移動することも出来ます。

 このショートカットキーは件数の多いデータを扱う場合に、特に重宝します。
 先頭行に戻りたい場合は、いま見た矢印方向とは逆の「Ctrl+←」や「Ctrl+↑」を押すと先頭にジャンプしてくれます。
 いちいちマウスを使って、カーソル移動をする手間が省けます。

(2)-2 Ctrl+Shift+↑↓← → :値が入っている最後のセルまでを選択する

 一緒に覚えておきたいのが、「Ctrl」キーと矢印キーとさらに「Shift」キーも一緒に押すショートカットキーです。

 これをすると、その方向で値が入っている最後のセルまでを選択することが出来ます。

 さらにこの上の行だけが選択された状態のまま、「Ctrl+Shift+↓」を押してあげると、一番下の行までを全て選択範囲にしてくれます。

 件数が多いデータを編集する場合は、特に重宝するショートカットキーです。
 値の入っている範囲を選択したい場合に、この操作を知っていれば、マウスでいちいち選択する煩わしさから解放されます。

(2)-3 Ctrl+1 :[セルの書式設定]表示
(2)-4 Ctrl+Shift+1 :桁区切り表示

 さらに+αとして押さえておくと、手間が省けて便利なものです。
 会計データ、特に件数の多いデータの書式変更を行いたいときに使えるショートカットキーになります。「Ctrl+1」は「セルの書式設定」画面を開いてくれる操作です。
 「Ctrl+Shift+1」の方は、数値データで特によく使われる「3桁区切りに[,]を表記する」書式に設定するショートカットキーです。

 「Ctrl+Shift+矢印キー」で範囲を選択してから、これらのショートカットキーで、マウス操作をせずに書式設定まで行うことが出来ます。
 「Ctrl+矢印キー」や「Ctrl+Shift+矢印キー」に比べると、少し重要度は落ちますが、知っていると便利なショートカットキーです。

(3)その他の主なショートカットキー

 これらは余力がもしあれば、知っておいてもよいものです。
 「Ctrl+Z」は「元に戻す」ボタンのショートカットキーなので、知っておくと便利です。
 「Ctrl+P」も印刷の際に、印刷ボタンを押す手間が省けるものになります。

 あとの2つはマウス操作とそんなに手間は変わりませんが、一連のキー操作だけで操作したい人は知っておいてもよい程度のものです。
 新しいシートを増やしたいときに「Shift+F11キー」で新しいシートを増やしてくれます。
 複数のシート間を行き来する場合は、「Ctrl+[PageUp]ボタン」(前のシートへ移動)と、「Ctrl+[PageDown]ボタン」(次のシートへ移動)というショートカットキーがあります。

 もちろん、他にも沢山のショートカットキーが用意されていますが、マウス操作でもそんなに手間ではないというものも多いので、今回ご紹介したものくらいをまずは押さえておけば十分かと思います。

 次回は、Excelに値を自動判定させる「ゴールシーク」や「フラッシュフィル」といった機能についてご紹介する予定です。
 Excelに最適値やルールを判別させるような機能になります。

 

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会計データの価値を最大限引き出すExcel活用術
<清文社>

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