スクイーズアウト「全部取得条項付種類株式」と みなし配当

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 スクイーズアウト「全部取得条項付種類株式」とみなし配当の関係について教えてください。
 下記がまとめとなります。

【解説】

 全部取得条項付株式の取得は自己株式取得です。しかし、取得対価について発行会社株式以外の資産が交付されない場合、みなし配当課税は生じません(法法24①五、61の2 ⑭三)。
 全部取得条項付株式の端数処理により、交付比率を調整し、発行会社株主に端株を交付することが可能となります。端株合計額に相当する数の株式を売却し、その売却代金を発行会社に交付することになります(会社法234)。端株だけ交付された少数株主は、売却代金を受け取り、株主でなくなります。これが全部取得条項付株式のスクイーズアウトの全体像です。
 平成29年度税制改正により、株式交換等(法法2 十二の十六)に該当する全部取得条項付株式の端数処理について、株式交換等と同様の課税関係と整理されました。株式交換等においては税制適格、非適格を問わず、発行会社株主にみなし配当課税は生じません。
 少数株主に交付された端株を発行会社が買い取る場合(会社法234④)、自己株式取得に該当します。しかし、会社法第234条第4 項に基づく買取りについては、みなし配当課税は生じません(法令23③九)。
 普通株式を全部取得条項付株式に定款変更する場合等、定款変更に反対する株主(議決権を行使できない株主を含みます。)は、発行会社に対し株式買取請求権を行使できます(会社法11 6)。結果、発行会社は普通株式を自己株式取得することになります。当該買取りについて、一定の要件を満たす場合、みなし配当課税は生じません(法令23③十)。

【一定の要件 法人税法施行令第23条第3 項第十号筆者抜粋要約】
十 株式買取請求権を行使する時において、その株主に対して交付する全部取得条項付株式が端株のみであることが明らかであること

 取得決議に係る反対株主の価格決定の申立について、全部取得条項付株式を取得し、A種種類株式を交付したとします。
 この取得決議に反対株主(議決権を行使できない株主を含みます。)は、裁判所に対し取得価格決定の申立を行うことが可能です(会社法172)。結果、発行会社は裁判所の決定した価格で、全部取得条項付種類株式について自己株式取得します。当該買取については、一定の要件を満たす場合、みなし配当課税は生じません(法令23③十一)。

【一定の要件 法人税法施行令第23条第3 項第十一号筆者抜粋要約】
十一 価格の決定の申立をしないとしたならば、その株主に対して交付される種類株式が端株のみであること

 

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【出典書籍】
Q&Aみなし配当のすべて
<ロギカ書房>

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