会計人のためのExcel活用術(15)

会計データの編集で押さえておきたい「関数」(VLOOKUP関数)

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 今回は「VLOOKUP」という関数について見ていきます。
 会計データに限らず、様々なビジネスシーンでよく使われる関数の1つです。
 指定した範囲(一覧表)を検索して、条件に一致した行の値を持ってきてくれる関数です。
 会計システムのデータと販売管理システムのデータとをExcel上でマージして報告用の表を編集するような場面で使えます。
 たとえば、会計システム側では「得意先」に紐づく社内の「担当者名」を保持していなかった場合に、「得意先コード」で販売管理システム側のデータを検索して、販売管理システム側で保持している「担当者名」を持ってきて表示させる、といった使い方です。

 VLOOKUP関数が使えると入力作業を減らしながら、必要な項目を表示させることが出来るようになります。
 ただ、引数の指定や使い方が少しだけ独特ですので、しっかり覚えて慣れるようにしましょう。

<VLOOKUP関数の使い方>

 それでは、上記の例を使ってVLOOKUP関数の引数の指定の仕方を見ていきましょう。

VLOOKUP(検索値, 範囲, 列番号, 検索方法)
 「検索値」で「範囲」を検索して、先頭から数えて何列目の値を持ってくるのかを指定してあげます。
 最後の「検索方法」というのは基本的には「FALSE」という値をセットします。
ここが少し独特なところですが、検索方法として「近似値」か「完全一致」かの指定ができるようになっています。
 ただ、基本的に使うのは「完全一致」なので、その場合は「FALSE」を指定します。

 具体的に見ていきましょう。一番上の「株式会社ヤマダ」の「社内担当者名」を下の表から持ってくる場合には、
 1つの目の引数「検索値」として、「得意先コード」の「A3」を指定します。この値で得意先リストを検索します。
 2つ目の引数「範囲」で得意先リストの範囲「A8:F11」を指定します。このとき、算式をコピーして下の行に貼り付けていくため、参照先がズレないように絶対参照として「範囲」を指定します($A$8:$F$11)。
 3つ目の引数「列番号」は、持ってきたい「社内担当者名」の先頭列(得意先コード)から数えた列の番号「6」を指定します。
 最後の「検索方法」は得意先コードの「完全一致」で検索するので「FALSE」を指定します。これで、得意先リストから、「株式会社ヤマダ」の社内担当者名を持ってくることが出来ます。
 算式を下の行にもコピーすれば、同じようにそれぞれの「社内担当者名」を得意先リストから持ってきてくれます。

<その他によく使われる場面>

その他によく使われるのが、Excelで請求書を作成しているケースです。
いちいち、請求書の宛先(得意先名や住所)を入れ直すのではなく、VLOOKUP関数を使って、住所や得意先名を持った表を参照させて、宛先を切り替えるという使い方です。

請求書の「A1」セルに得意先コードを入れるようにしておきます。
これを検索値として、VLOOKUPを使って、郵便番号(列番号2)、住所(列番号3)、得意先名(列番号4)、宛先担当者(列番号5)はそれぞれ得意先リストの値を持ってくるようにしておきます。
 こうすることで、「A1」の得意先コードの値だけを切り替えれば、それに応じて宛先の内容も切り替わるようにすることが出来ます。
 得意先ごとの請求金額も得意先リストの方に持たせておけば、請求金額も切り替えていくことが出来ます。

 「A1」の文字を印刷したくない場合は、文字を白色にするか、検索値を入力するセルを「A1」ではなく印刷範囲の外側にある適当なセルにすれば、印刷させないことが出来ます。

<VLOOKUP関数を使う際の注意点>

検索列は一番左に配置
 検索する値は「範囲」の一番左(先頭)に配置する必要があります。
 上記の例では検索値である「得意先コード」を参照される範囲「得意先リスト」の先頭列に必ず配置しないといけない点が注意です。

検索値と検索列の書式を揃えておく
 たとえば、上記例で「検索値」の書式が「数値」で、一方、得意先リストの得意先コード列(検索列)の書式が「文字列」とそれぞれ書式が異なっていた場合にはエラーになります。
 エラーになった時点で気づくことは出来ますが、事前に書式を揃えるように確認しておきましょう。

 今回は参照先の範囲を指定して、値を持ってきてくれる「VLOOKUP」関数について見てきました。
 これまでに見てきた関数と比べて、引数の指定の仕方が少し独特で注意が必要ですが、慣れてしまえば、そんなに難しくありません。
 いろんな場面で使える便利な関数なので、ぜひ押さえておきましょう。

 関数については、よく使われるようなものは一通り見てきましたので、次回はテキストデータをExcelに読み込むときのポイントや注意点について見ていきたいと思います。

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