会計データの編集で押さえておきたい「関数」(件数を数える関数)

会計人のためのExcel活用術(13)

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 今回は、件数を数える関数についてご紹介します。
 会計データを加工する場面ではそこまで頻繁に使うことはありませんが、業務分析をしたいときなどに使える関数です。
 たとえば、会計処理の負荷を分析する際に仕訳件数を数えたり、特定日の作業負荷を調査したいときに、ある条件(特定処理日)に合致する取引件数を数える、といった場面で役立ちます。
 会計ソフトで割と取得しづらい「件数」をズバリ提示してくれる関数ですので、その使い方をしっかり押さえておきましょう。

(1)件数を数える関数(COUNT)

 まず、数値が入っているセルの数を単純に数える関数「COUNT」について見ていきます。
 使い方は簡単で、「COUNT(範囲)」とすれば、指定した範囲の中で数値が入っているセルの数をカウントしてくれます。
 ポイントは「数値」を数えるという点です。つまり「文字列」は数えてくれません。あくまで「数値」のセルの数を数える関数です。
 会計業務で扱うデータは基本的に「数値」なので、その点で相性のいい関数と言えます。
 ちなみに、「文字列」も含めた値が入っているセルの数を数えてくれる「COUNTA」という関数もあります。一番後ろに「A」を付けるだけの違いです。
 数値データでは、誤ってヘッダ項目(見出し行)の文字列までカウントしてしまうことを避けるため、基本的には「COUNT」を使うことが多いです。

 たとえば、次のように月別従業員数を、給与額が入っているセルの件数でカウントする場合で考えてみます。
 この例でいくと、まず、1月分給与が入っている範囲(C3:C15)をCOUNTの引数として指定してあげれば、1月(給与額が入っているセル)の件数を返してくれます。
 あとはその算式を横にコピーしてあげれば、2月、3月・・・・にも同様にそれぞれの件数を返してくれます。
 ここで間違ってヘッダ行(2行目)を範囲に含めてしまったとしても「COUNT」であれば文字列はカウントしないので、同じ件数を返してくれます。
 数値データでは基本的には「COUNT」を使っておいた方が無難です。

(2)条件に合致した件数を数える関数(COUNTIF, COUNTIFS)

 「COUNT」よりもよく使うのが、ある条件(たとえば、基準値以上・以下など)に合致したセルの件数を数える「COUNTIF」や「COUNTIFS」という関数になります。
 検索条件が1つのときは「COUNTIF」、複数の検索条件を指定したいときは「COUNTIFS」を使います。
 たとえば、社員の月別の経費立替金額を集計した表で、立替金額が月間1万円以下の人数、1万円~2万円の人数、2万円~3万円、3万円超のそれぞれの件数を調べるようなケースで考えてみましょう。
 (立替経費精算の回数を減らしたいときに、現状調査として、金額や立替回数などの件数を調べることがよくあります)

 まず、1万円以下の件数を調べるときは、検索条件が1つ(1万円以下)なので、「COUTIF」を使います。
 「COUNTIF(検索範囲, 検索条件)」という指定の仕方になります。
 月別の立替金額が入っている範囲(B6:D18)を指定し、検索条件としては1万円以下(<=10000)という指定をします。
 このとき、検索範囲を絶対参照にしているのは、数式の入ったセルをコピー出来るようにしておくためです。特にコピーしないのであれば、相対参照でも構いません。
 また、検索条件をダブルクォーテーション(” “)で囲む点に注意が必要です。
 (理由はわかりませんが、COUNTIFのときのExcelの仕様になっています)

 次に1万円超2万円以下の件数を数えます。
 今度は条件が複数になるので、「COUNTIFS」のほうを使います。
 COUNTIFSの指定の仕方は、
 COUNTIFS(検索範囲1, 検索条件1, 検索範囲2, 検索条件2,・・・)という形で、検索範囲と検索条件を交互に指定していきます。
 ここでは、検索範囲は同じ(B6:D18)で、検索条件1として「1万円超」、検索条件2として「2万円以下」を指定します。

2万円~3万円についても同様です。数字を変えて
=COUNTIFS($B$6:$D$18,”>20000″,$B$6:$D$18,”30000″)
とします。

 ちなみに、「COUTIFS」で1つの条件だけを指定することも可能です。
 なので、「COUTIFS」だけ押さえておいてもよいのですが、「COUNTIFS」は2007バージョンから搭載された関数なので、古いバージョンのExcelの場合は使えませんでした。
 数年前までは、そのくらい古いバージョンを使う人もたまに見受けられましたので注意が必要でしたが、最近では、そこまで古いものを使っている人も少なくなってきたので、「COUNTIFS」だけでも事足りるようになってきたのも確かです。
といっても、使い方としては同じで、そんなに手間でもないので「COUNTIFS」を覚えるついでに「COUTIF」も押さえてしましましょう。

 今回は件数を数える関数(COUNT、COUNTIF、COUNTIFS)について見てきました。
 特に条件に合致した件数を数えてくれる「COUNTIF」や「COUNTIFS」は会計業務の処理件数を調べたいときなどにも役立ちますので、しっかり押さえておきましょう。
 次回は条件分岐の関数(IF、IFS)について見ていく予定です。

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