2021国際資産税改正:我が国の国際金融都市構築に向けての税制改正

“Measure part of effort to turn country into major financial hub”

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今年の税制改正大綱での国際資産税の改正は小幅になりました。

1.概要

高度な技術を持つ外国人専門人材についての国外財産は、条件に該当すれば日本の相続・贈与税は課税しないという内容となっています。

2.目的

現行相続税法ですと、専門技術をもつ人材が、相続・贈与税が課税される時期(10年超)になると日本から出国してしまうため、政府は日本の金融市場活性化の人材確保の対応策として税制改正に踏み切ったとされています。

3.内容

改正の要件は下記のようになります。
就労の在留資格で国内に居住する外国人から
相続・贈与により
国内に短期的に居住するまたは、国外に居住する外国人等
取得する国外財産
に対しては相続税・贈与税は課さないという内容のものです。
 

被相続人・贈与者の居住期間の縛りがなくなったため、居住期間にかかわらず、国外財産に対しては相続・贈与税がかからないことになりました。

4.課税関係早見一覧


(出所:辻・本郷 税理士法人税制改正PT作成)

※1 Ⓐ 永住者以外の<出入国管理等の別表第一の在留資格を有する>外国人

相続・贈与前15年以内において国内に住所を有していた期間の合計が10年以下


という居住期間の要件が廃止となった。

※2 Ⓐに該当する外国人で、相続・贈与前15年以内において国内に住所を有していた期間の合計が10年以下の外国人

※3 国内に住所を有していた期間において引き続き日本国籍を有していない外国人

5.課税財産

*制限納税義務者は国内財産のみ課税されます。
*無制限納税者は国内・国外財産すべてに対して課税されます。

6.適用時期

現段階では明確にされていません。

7.高度専門職とは

金融工学をはじめ、医療、研究、企業内転勤、外交、興行などを含みⒶの在留資格のある外国人

8.申告書作成上のご留意事項

納税義務者の区分が<無制限納税義務者や制限納税義務者>に変更された場合は、債務控除・未成年者控除・しょうがい者控除の適用に影響があります。

9.海外報道の参考記事

この記事はすでに11月26日のジャパンタイムズの記事にも掲載されています。

<Measure part of effort to turn country into major financial hub>
by The japan Times Nov.26.2020
Under the current system, Japan imposes an inheritance tax on foreign nationals ‘overseas assets if they live in the country for more than 10 years, but the special measure to be introduced will make them exempt from the imposition, according to the sources.
behind the introduction of the new tax breaks is the fact that many highly skilled financial professionals from abroad leave Japan within 10 years partly due to the current taxation system, a ruling party source said, Foreign nationals who have resided here for 10 years or less only pay taxes on domestic property.

■意訳:<国を主要な金融ハブに変える取り組みの一環の対策を講じる>
情報筋によれば、現在の制度では、日本では外国人に対して「10年以上日本国内に住んでいる場合は海外資産」にも相続税を課しているが、導入される特別措置により課税は免除されるだろう。新減税の導入の背景には、現在の税制の下10年以内に多くの高度な技術を持つ金融専門家が日本を離れるという事実があるとして、10年以上日本に住んでいる外国人であっても国内財産に対してのみ税金を払うという内容を与党筋は述べている。

※令和2年12月10日現在の税制公表資料に基づいた情報であり、情報の提供を目的として一般的は税法上の取り扱いを記載しています。このため、諸条件により本資料の内容は異なる取り扱いがされる場合もありますのでご留意ください。

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