上場株式の取得価格が分からない場合の調べ方

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上場株式

 上場株式の譲渡所得を申告する際、相続などでその株式を取得しているため取引報告書が残っておらず、取得時期や取得価格がわからない場合があります。
このような時、安易に売買価格の5%(概算取得費)で申告されていないでしょうか?

 上場株式の取得時期や取得価格は以下の方法で調べることが可能です。

 まず、取引後10年以内であれば、取引した証券会社などに顧客勘定元帳が残っています。
取引証券会社等にこの写しの発行を依頼すれば、取得時期、取得価格とも把握が可能です。
 10年以上前であっても、本人の手控え、例えば日記帳、古い預金通帳、株式取引の記録などで取得価格及び取得時期が把握できればその価格等を使うことができます。
 10年以上前の取引で、本人の記録も残っていない場合には、以下の方法で取得時期及び取得価格を調べます。

 まず取得時期ですが、各銘柄の株主名簿管理人(信託銀行の証券代行部など)に対して、「株式異動証明書」の送付を依頼します。
どこが株主名簿管理人となっているかは、四季報などの株式情報書籍か各会社のホームページで調べることができます。
「株式異動証明書」とは、株主の保有株数の推移を対象銘柄ごとに証明するもので、異動年月日、取引区分、株主名簿株式数(増加株式数・減少株式数)、差引残株式数などが記載されています。依頼手続きは原則電話でおこないます。電話番号は各信託銀行のホームページで「株式異動証明書」でサイト内検索を行えばわかります。詳しい手続きについては、その電話で問い合わせることになります。

 取得時期が分かれば次は取得価格です。
 実際の取得価格は調べることはできませんが、その日の終値は調べることが可能です。国税庁もこの終値をもって取得価格とすることを容認しています。
 1983年(昭和58年)1月4日以降であれば、YAHOOファイナンスの株価照会で調べることができます。
ネット上でYAHOOファイナンスのページを表示し、調べたい銘柄を入力します。次に時系列のキーをクリックして、調べたい日を入力すればその日の終値が出てきます。
ただ注意する点は、この終値が株式の分割や併合を加味した調整後の終値であるという点です。
例えば1983年1月4日に100円である株式を取得していても、その後その株が1株を2株に分割していれば調整後の終値は50円と表示されます

 1983年以前の株価を調べたいとき、又は調整後ではない実際の終値を調べたいときは、JPX(日本取引所グループ)に対してメールか郵便で問い合わせます。
問い合わせに必要な事項は、銘柄名(銘柄コード)、調べたい年月日です。
銘柄名は当時の会社(合併等ある場合は旧社名)で照会する必要がありますが、合併等する前にどの会社の株式を所有していたかは、株式異動証明書に記載されています。
 詳しい手続きについては、JPXのホームページのよくあるご質問に記載されています。

 このように取得価格を調べることが可能ですが、株式異動証明書を取得して、さらに株価をJPXに照会するとそれなりの日数がかかるのでご注意ください。

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