税務実務

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措置法における当初申告要件の正しい理解

 平成23年12月の改正によって、当初申告要件が緩和されていますが、これに関して勘違いされている方が多いようですので、本稿では特に、措置法における当初申告要件について解説します(法人税関連のみとします)。 当初申告要件の廃止・緩和の分類  まず、当初申告要件の改正に関する、国税の資料が一番まとまっていますのでそちらをご覧ください。

摘要欄に相手方の記載がなければ仕入税額控除が認められないのか?

 私は那覇で記帳代行会社を経営していますが、その中で毎回質問を受けるのが、摘要欄(相手方)の入力です。 https://cav.tax/  本稿では、摘要欄に入力しない、もしくは簡易的に入力することによって、仕入税額控除が認めらないことがあるのかについて解説します。 税務調査での現実  摘要欄も、売掛金のように後で検索の必要性が実務上生じるものに関しては、当然に入力するわけですが、検索等の必要性が […]

クレジットカード手数料は本当に非課税か?

 国の施策による後押しもあり、昨今は急速にキャッシュレス化が進んでおり、これを機にクレジットカード決済等を導入した店舗も増えています。  本稿では、クレジットカード決済をした際の手数料について、間違いやすい消費税の区分について解説します。 税理士が実際に間違った実例  先日、ある税理士さんから聞いた実話を紹介します。  税務調査でクレジットカード手数料に関する消費税の判定を間違っていることが判明し […]

たまたま土地の譲渡があった場合の申請と税務署への反論根拠

 「たまたま土地の譲渡があった場合の課税売上割合に準ずる割合」の適用を申請したところ、税務署から認められない旨の連絡を受けたという質問・相談が、過去に何度かありました。  この制度の適用にあたり、税務署側は外形的な判断基準のみで適用がないことを主張してきがちですが、それに対して下記のように反論すれば通ることも多くあります。  2つの相談事例を取り上げて、申請却下に対する反論根拠を解説しましょう。 […]

個人事業主の会費は必要経費か?

 個人事業主が支払った「会費」については、その事業関連性および家事費との切り分けの中で、必要経費として認められるかは非常に難しい論点です。  この論点を大きく争った「仙台の弁護士事件」(東京高裁平成24年9月19日判決)はいまだ記憶に新しく、個人事業主が支払った会費に着目される機会が増えました。  本稿では、所得税法における会費の必要経費性について解説します。 最近の裁決事例  最近になってTAI […]

税務における国家賠償請求とその時効

 ここ数年だけでも、地方自治体による固定資産税の過徴収が何件も報道されています。  一般の雑誌や書籍などでも、固定資産税の過徴収に対して還付請求ができることが取り上げられ、話題にもなっています。  本稿では、税務実務に関連した国家賠償法の適用と、その時効について解説しましょう。 固定資産税の還付請求は何年分できるか? 固定資産税の過徴収があった場合において、その時効は何年なのでしょうか。

更正の請求の特例

 更正の請求(特に、その特例)に関しては、実務上はよく問題になるにもかかわらず、あまり理解されていない方が多いようです。  本稿では、更正の請求の「原則」を確認しながら、国税通則法・各個別税法等で定められている「特例」について、網羅的に解説します。 更正の請求(原則)  まず、更正の請求の「原則」から解説します。法律を確認しましょう。

専従者と配偶者・扶養控除の判断基準

 今回は、個人事業主における青色専従者と、その配偶者控除および扶養控除の関係について解説します。  この論点は、税理士・会計事務所でも誤った判断をしていることが多く、特に確定申告時期には注意が必要となります。 専従者は事業主を配偶者控除に入れることができるのか?  まず、実務上よくある、個人事業主の所得が低いケースから考えてみましょう。

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