- 2022.01.18
事業譲渡と会社分割の選択
中小・零細企業M&A において事業譲渡と会社分割の選択について教えてください。 下記となります。 下記では最低限の相違事項について列挙します。両者とも会社法上、租税法上ともに組織再編成行為に該当するため、実務では、下記の中では許認可、それ以外では税効果が判断のポイントとなります。 ① 契約 事業譲渡・・・契約(債権・債務)の移転は個別移転。 会社分割・・・包括承継、しかし、原則として […]
中小・零細企業M&A において事業譲渡と会社分割の選択について教えてください。 下記となります。 下記では最低限の相違事項について列挙します。両者とも会社法上、租税法上ともに組織再編成行為に該当するため、実務では、下記の中では許認可、それ以外では税効果が判断のポイントとなります。 ① 契約 事業譲渡・・・契約(債権・債務)の移転は個別移転。 会社分割・・・包括承継、しかし、原則として […]
中小・零細企業M&Aについて事業譲渡の特徴を教えてください。 下記となります。 (※)QⅡ①-23の回答を参照してください。あくまで原則論です。 従来実務における発想は、売主は不要な事業だけを売却したい、買主は対象会社のすべての資産を所有することは不要、と考えている場合、事業譲渡スキームが選択されていました。税務上は売主の各資産、各負債を購入(売却)するため、当該移転資産・負債の譲渡益に […]
事業譲渡スキームの法務と税務のポイントについて教えてください。 下記です。 【事業譲渡の法務と税務のポイント】 一般的には事業譲渡スキームが好まれる理由は、1)株式譲渡スキームでの包括承継による売主会社の潜在債務、訴訟リスクの遮断、2)タックスメリットの2つがあります。 このうち、1)のリスク遮断については(上表(※)箇所)、法実務では簡単に割り切れるものではないことに留意が必要です。この点に […]
【前提】 ・X 社は飲食業を経営しておりM&Aで売却を希望しています。 ・X 社の概要は次の通りです。 →簿価純資産は約△5,000万円の債務超過 資本金1000万円 →繰越欠損金約1億円 → M&A前株主構成 (代表者) A 55% B 22.5%(Aと血縁関係なし、役員ではないが実質的な経営者) C 法人(B が100%保有、現時点で欠損会社)22.5% → X社はA […]
残余財産分配以前の子会社株式評価損計上の可否についてご教示ください。 下記です。 【解説】 業績不振の子会社株式について評価損の計上に係る可否、また、その計上時期は①解散前、②解散後、③残余財産の確定の時、の判断が煩雑です。 通常は下記の通達要件を満たした時に初めて評価損が計上できます。 【法人税基本通達9-1-9】 (上場有価証券等以外の有価証券の発行法人の資産状態の判定) 9-1-9 令第 […]
適格現物分配における重要な質疑応答事例を教えてください。 下記に留意が必要です。 【解説】 適格現物分配による資本の払戻しを行った場合の税務上の処理について 【照会要旨】 乙社は、100%親法人である甲社に対して、乙社の保有するX 社株式(簿価130)を現物分配により交付しました。 この現物分配は、その他資本剰余金120とその他利益剰余金10を原資として行っており、資本剰余金120の減少を伴 […]
中小・零細企業M&Aについて事前に実行する適格現物分配の税務上の考え方、すなわち「事業単位」の考え方を教えてください。 通説では、組織再編成税制が制度化された平成13年の事業単位の考え方は平成22年度改正をもって当初の考え方が後退した、と考えられています。実質的には解釈変更です。 【解説】 平成18年度改正税法のすべてにおいて、「事業」の譲渡は下記のように解説されています。 「この場合 […]
中小・零細企業M&A について株式譲渡で売主が法人の場合において金銭配当をする場合の留意点について教えてください。 シミュレーション上は下記のような実施法人におけるインパクトも考慮します。 【解説】 配当実施法人では下記のようなインパクトが生じます。 【配当実施法人のインパクト】 なお、資本剰余金と利益剰余金との同時配当については、下記の裁判例を検証する必要があります。利益剰余金の配 […]
中小・零細企業M&Aについて株式譲渡で売主が法人の場合における課税関係をを教えてください。 下記の通りです。 【解説】 下記が定石です。類書でも全く同じ内容の記載があります。法人株主が法人(子法人等)を売却する場合は、売却前に配当します。株主が法人の場合通常、利用します。個人株主の場合、配当所得が過大な税負担になるからです。 100%親子完全支配関係にある場合、子会社の含み益資産を親会 […]
中小・零細企業M&Aについて株式譲渡で売主が個人の場合における株式譲渡後の節税策を教えてください。 M&Aクロージングにおいて売主は現金を受領します。現金のままで親族への贈与は重い贈与税の洗礼を受けます。 そこで、下記のような資産圧縮スキームを主に金融機関が提案します。 【解説】 オーソドックスなものに、取得費加算(措法39)があります。 平成28年1月1日以降においては、非上場 […]